お着物の印象は…

 

現代の日本では普段着は洋装がメジャーです。
では着物(和装)といえばどんな場面を浮かべるでしょう?

 

赤ちゃんのころから追って行くと、お宮参り 七五三 十三参り 成人式 結婚式 様々な式典 お葬式…といった具合でしょうか。
フォーマルな場面で日本の礼装であるお着物を着用する機会が多いと感じる方もいらっしゃると思います。

 

日常生活では少し縁遠く感じてしまうお着物ですが、お着物のルールやマナー等を知っておくことで気軽に楽しんで着ることも可能です。
おうちのタンスの中にお着物有りませんか?お母様やおばあ様のお着物が眠っていませんか?
最近ではお着物のレンタルもございます。

 

お着物を着ている際のマナーや所作、洋装にも通じるものもございます。
もっとあなたの身近にお着物を感じて貰えるように、現役着付師が案内させて頂きます。

 

下着から長着…着物用の小物など

「 着物 」 と一言でいうと仕上がったお着物姿のみが思い浮かぶかと思います。
おでかけ可能な状態に仕上がるまで、何が必要かというお話を簡単にさせて頂きます。

 

因みにご自身で着装する場合はお化粧や髪型はお着物を着る前に仕上げておくことになります。
着装時の順でご案内して行きましょう。

 

足袋 たび

まず何より最初に足袋を履きます。足袋は長着の裾線を合わせる際にも重要です。

 

裾除け すそよけ

直接肌に長襦袢を重ねるでなく、汚れを防ぐ為にも腰脚周りに着るものです。

 

肌襦袢 はだじゅばん

裾除けと同じく上半身に着るものです。

 

補正

専用の補正具やタオルなどで体の凹凸を補正します。

 

長襦袢 ながじゅばん

長着の下に見える衿はこの長襦袢の衿です。衿には半衿を縫い付け、衿芯を通して着用します。
歩いているときなどに、長着の下にチラリと見えるのも長襦袢です。

 

長着 ながぎ

お着物のお着物たるところです。

 

帯 おび

帯を絞める際には帯枕を使用し、帯揚げ、帯締めで仕上げることとなります。
場合によっては帯枕に替わるものを使用したりすることも…

 

 

簡単に書くと以上です。後は細かく伊達締めや帯板、紐類など…複数の小物が必要となります。

 

裾除け・肌襦袢の替わりに、きものランジェリーや、キャミソールなどで代用することも可能です。
襟元の崩れを防ぐ為にも、胸には和装ブラジャーやパッドの入っていないスポーツブラなどを着用し胸をキレイに押さえつけます。

お着物と季節

お着物にはその季節に合わせた仕立があることをご存知でしょうか?
簡単にですがご紹介いたします。

 

長襦袢
  • 袷仕立
    11月から4月の長襦袢
  • 単衣仕立
    5月・10月は袷仕立のものを1枚にした単衣に。更に盛夏(6月〜9月)はうすものの単衣仕立
長着
  • 袷仕立 … 10月から5月
  • 単衣仕立 … 6月と9月
  • 絽・紗 … 7月
  • うすもの … 8月

長着の季節は少し早い位が粋だと先日先輩に習いました。
季節を過ぎて着ていると、お着物好きなお姉様方に野暮だと言われかねません…

 

帯や帯締めにも夏用の物などがございます。
素材が麻であったり、絽や紗であったりするので見目にも涼しげなんですよ。

 

因みに 「 浴衣 」 は字の通りで入浴後の軽装でございますから、おうちや夏祭りなどで着用します。
基本的には暑いと感じる時季からお盆まで、と私は認識しております。
9月のお祭りに着るには…少し季節外れ感が否めません。

礼装には礼装用を。格について

お着物や帯は生地の素材や柄、織や染などで 「 格 」 が生まれます。
時や場所により、その場面に相応しい装いをすることはとても大切なことです。それは洋装でも同じことが言えますね。

 

詳しくは別記事にて改めてご紹介するとして…簡単に場面に合ったお着物の種類についてもご案内しておきます。

 

正礼装

思い浮かべて欲しいのは結婚式です…花嫁様がお色直しで着る本振袖。お母様が着る黒地に吉祥模様の描かれた留袖などを想像してください。喪服も正礼装に含まれます。

 

略礼装

一般的なお着物の礼装はこちらが想像しやすいかと思います。成人式の振袖、色留袖も略礼装です。色無地や訪問着、つけ下げもフォーマルな場面にピッタリです。

 

外出着

おでかけ着ではありますが、セミフォーマルな着装が相応しい場面で選ぶのは 小紋などになります。

 

街着

カジュアルなお着物です。お買い物や友人とのお食事会、街へのおでかけ着になります。適しているのは紬でしょう。

 

家庭着

ウールのお着物や浴衣が含まれます。普段着です。

 

 

帯や帯揚げ、帯締めにも同じようにフォーマルで着用可能なもの、街着として最適なもの…など様々に区分されます。
制約は多いですが、知っておくだけで選ぶべきお着物や帯を把握出来るようになるので、小物類を買い足す際などにも想像し易くなりますよ。

お着物着用時の知っておくべきマナー

あまり着物に馴染みのない方でも成人式にお振袖を着た方はいらっしゃると思います。
その際、いつもより背筋が伸びた気はしませんでした?
帯を絞めることで日頃の姿勢が矯正されるように私は感じます。

 

立ち姿は背筋を伸ばし少し前重心で…
歩く際は裾が乱れないように、会談ではふくらはぎが出来る限り見えないように。

 

椅子に腰かける際は帯を潰さないように気持ち浅く腰かけることを心がけて。

 

外出する際に持っておいた方が良い持ち物などまで、お着物でのマナーをお伝えします。

帯やお着物のお手入れ方法

一つのお着物を長く大事にする為にはお手入れ・管理も大切です。
「 虫干し 」という言葉を聞いたことがあるかもしれません。

 

お着物は丸洗いするにはデリケート且つ、クリーニング代が…大変なことになります…
なので日頃のお手入れを自分で行う習慣をつけましょう。

 

まずは最初に書いた 「 虫干し 」 についてご案内します。

 

虫干し

虫干しをすることでお着物や帯の通気を良くし、湿気を飛ばし、箪笥の虫を寄せ付けなくする為に行います。
梅雨明けの7月から8月に行う土用干しはまさに梅雨の間の湿気を払う為に
9月から10月に秋干しを行うのは、乾燥した時季と虫の産卵時期ではない為です。
一年で最も乾燥する冬1月から2月に寒干しが一等効果的と言えるでしょう。

 

虫干しの詳しい方法などは改めてご案内します。

 

お着物や帯を汚してしまった際は…

水溶性の汚れの場合は、当て布をして水で濡らしたハンカチなどでトントン叩いて応急処置を行うことも可能です。
しかし染めのお着物の場合は、染料がにじんでしまうこともございます。可能な限り早めにお着物の取り扱いもあるクリーニング屋さんに持ち込むことをオススメします。

 

水溶性の場合は上記のとおり水でトントンと落とすことも可能ですが、油分を含む者やお化粧品などの汚れはおきもの専用のクレンザーを使用した方が良いでしょう。

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